蕎麦飲みがしたくて、家で。

蕎麦屋で休日の昼下がりに飲むのが好きだ。

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いわゆる蕎麦飲みは、様式美に溢れている。蕎麦の前に飲む、蕎麦前が楽しみ。

まずは蕎麦屋についたら、瓶ビールを頼む。板わさと焼き海苔なんかを頼んで、一杯。
落ち着いたら、今度はだし巻きとか焼き味噌を頼んで、お酒に切り替える。
肴をあてにお酒をやっつけて、最後に蕎麦。
シンプルに盛り蕎麦。
ささっとたぐって、蕎麦湯でしめる。

あぁ、蕎麦屋が呼んでる。蕎麦飲みに行きたい。

でも蕎麦飲みという行為は、非常に微妙なバランスで成り立っていて、たくさんの決まりごとがある。
長っ尻は無粋だからあんまり長居してはいけないし、昼下がりの蕎麦屋が暇な時を狙うべきだし、お酒は多くても3本までにすべきだし、もちろん大声で笑い声をあげるような飲み方もいけない。

第一、蕎麦飲みに向かう心持ちがゆとりに溢れてるものじゃないとダメだ。
とてもとても蕎麦飲みに行きたかったんだけど、残念ながらもう夜だったし、蕎麦飲みにいいような蕎麦屋も思い当たらなかった。

まぁ、じゃあ家でやればいいかって。

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一品目、板わさ。
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二品目、だし巻き卵。卵焼きに関してはもはや職人なみだな。
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三品目は、春菊とあげの炊いたん。甘めの味付けで京都のおばんざい感を出してみた。
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四品目はトマトの出汁仕立て。
この蓋つき小鉢は、箱根の宮之下にあった骨董屋さんで買った、古伊万里焼成がうまくなかったのか、内側の藍が黒変してるのも愛らしい。柄は千鳥や巻物や熨斗などおめでたいもので溢れている。
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ずっとこの蓋つき小鉢をデビューさせたかったけれど、何かインパクトありそうで、器に似つかわしい料理ないかなと考えていたんだけど、トマトの赤が器に合ってていいかなと。
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五品目に鰤の塩焼き。寒鰤は脂がのっていて塩だけでとても美味しい。
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錫の酒器で飲むとお酒がまるくなってよい。
蕎麦飲みは家でやってもいいのである。
※締めの蕎麦は盛りにしました。